アーカイブ : 2011年 4月 1日

それがるうるの支配魔術(イレギュラー)を読みました。

それがるうるの支配魔術Game1:ルールズ・ルール (角川スニーカー文庫)

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お友達の(と言ったら怒られるかも)土屋つかさ先生待望の新シリーズ!
表紙イラストはさくらねこ先生。とても可愛らしいイラストです。
珍しくアマゾンが仕事して、発売日に届いたので早速読みました。2時間ほどで読了。

■以下、個人的妄想による感想(土屋先生の公式見解などでは一切ありません)

タイトルから見てとれるように、「とある魔術の禁書目録」を意識した作りです。
世界のルールを捻じ曲げる力を持つ魔女「るうる」と
本人も知らなかった、その魔術を打ち破る事が出来る少年「丸(たまき)」

4/1発売は合わせたんだろーなーという
高校入学式早々巻き起こる、魔術の事件とその顛末は?!というストーリーです。
主人公を世の中の常識(ルール)を守る主義のキャラにしておいて
周りは魔術使いで常識外の事件が起きて行くという
王道の運び方は、土屋先生の読みやすい文体と相まって、世界観にも入りやすかったです。
また、アナログゲームデザイナーとしての造詣の深さも
小物へのリアリティ付与に一役買っていると思います。

そして、キャラクターですが、
魔女の「るうる」ちゃんが可愛い!るうる可愛いよハスハスハスハス!って感じです。
メインヒロインの金髪ロリ魔女:るうる以外にも
黒髪和風ツンっ子・眼鏡巨乳っ子・スポ―ティ従妹と女性陣のバリエーションが非常に豊かです。
このあたりは、大食らいのイン何とかさんより30倍(当社比)可愛く感じました。
あとは銀髪お嬢様が出てくれば!出てくれば!

主人公も、結構男気に溢れていて(上条君ほどバイオレンスでないけど)
友人キャラも良い味が出ています。

読みながらニヤニヤしてしまいますね。

ストーリーも、最初タイトルを見た時は、2匹目のドジョウ?
土屋先生それはどうなの?と思ったのですが
土屋つかさなら魔法世界はこう描く!
という意気込みが感じられて好感がもてました。

特に常識(日常のルール)と非常識(魔術のルール)がシームレスに繋がっていて
この世界には、なんとなく従ってるルールがあるけど、それは見方を変えれば
自分でどうにでも変える事が出来るし、楽しくも辛くもするのは自分なんだよ
っていうメッセージにも感じました。

土屋先生からの
「高校入学で楽しいバラ色生活なんてあるわけない!と思ってるなら」
「まずは、そのふざけた幻想をブチ殺す!!!!!!」
ってことですね!土屋先生カッコいい!!

色々と伏線を張った終わり方だったので、2巻が楽しみです。

以下、若干気になった&個人的要望ですが
主人公が若干おとなしい(常識キャラでもある)
のと、前述の通り、読者も知らないうちに魔術によって捻じ曲げられた世界に
放りこまれているという筋立てのため、若干カタルシスが弱いかなと。
(そのあたり、とりあえずまっすぐ行ってぶんなぐる上条君はスカッとする)
また、主人公の能力が「ゆがめられたルールを認識して口にする事で破る事ができる」
という物の為、筋立てに謎解き的な要素があるのですが
実際、ネタが分かるとおおーーーってなるので
プロットとしてはとてもいいと思うのですが、比較的さりげなくシーンが移っていくので
エラリークイーン的なアクの強さみたいなものがあるといいなーと
どうだ?お前らわかる?わかる?って感じがあると、
なにくそって思って、主人公により強く共感出来ると思うんですよね。
主人公の常識ぽさを強調することによって、違和感を読者に伝えやすくしたり?
そんな感じがあるといいなーと。
暴力に頼らずに解決すると言うのはやはり、難しい部分も多いと思うのですが
一番やりたかったところなのかな?とも思うので後1歩踏みこんでもらえると嬉しいです。

と、ちょっと辛口コメントも入れたのですが、
表紙のるうるちゃんは想像以上のかわいさなので
表紙が気になるなら、読んでみる価値はあるとおもいますよ!!